2014/07/09

生物工学科 佐藤淳 准教授が森脇和郎賞を受賞

こんにちは。学長の松田です。じめじめとした天気が続き、台風が接近している最中、明るいニュースが舞い込んできました。

生物工学科の佐藤淳 准教授がモロシヌス研究会より、森脇和郎賞を受賞しました。この賞は、マウスの遺伝学に貢献した若手研究者に贈られる賞とのことです。おめでとうございます。

先日、学長室まで報告に来られましたので、その様子をお伝えしましょう。

まずは、モロシヌスマウスとは、日本のハツカネズミのことだそうです。そして、モロシヌス研究会とは、医学や生命科学の分野で実験モデル動物として活躍するハツカネズミの研究者が集まる会であるとのこと。佐藤先生は、進化遺伝学的手法を用いて、モロシヌスマウスの由来や環境適応に関する研究をしています。


6月27日(金)に静岡県伊豆で受賞講演と授賞式があり、下の写真はその時に贈られた副賞のお皿だそうです。ハツカネズミの可愛いこと!!  私の家の周りでもよくこのネズミが出てきましたよ。


日本のハツカネズミには2タイプがいて、それぞれ縄文人と弥生人と共にやってきた可能性があるという佐藤先生のお話でした。そもそも、モロシヌスマウスは異なるタイプの雑種のようです。

日本では少なくとも江戸時代から愛玩動物として飼育されており、それがヨーロッパへ渡り、ヨーロッパの系統との雑種ができ、そしてその雑種がアメリカに渡り、実験動物化されたとの歴史があるそうです。そのため、現在世界中で利用されている実験系統マウスの遺伝子の中にはモロシヌスマウスの要素が含まれているとのこと。だからこそ、モロシヌスマウスの由来を明らかにすることは重要なのですね。


最後に、恒例の写真です。佐藤先生は2012年の日本哺乳類学会 奨励賞に続き、2度目の受賞です。今後のますますのご活躍を期待しています。


生物工学科のHPにも関連サイトがありますので、ご覧ください。
http://org.fukuyama-u.ac.jp/biological-eng/award2014_sato.html
http://www.fukuyama-u.ac.jp/biological-eng/original/entry-1326.html


学長から一言:佐藤准教授は、優秀な若手研究者ですが、同時にとっても優しい、例のあの”てんちゃん”のお父さんですよ~ん。