2015/01/13

リレー講座~漁業資源は減っているか?~

今年度3回目の「福山大学発!! リレー講座」が、1月8日に福山駅前の宮地茂記念館で開催されました。

今回は、生命工学部海洋生物科学科の南 卓志教授による「漁業資源は減っているか?」という題目の講演でした。

会場には一般の参加者に加え、
海洋生物科学科の学生も大勢出席し、100名を超える賑わいとなりました。

会場は、満員御礼!!
講座の内容は・・・
我が国における基幹重要種(マダイやヒラメなど)を中心に、
漁業資源の変動とその動向についてこれまでの資源量と漁獲量の推移を示し、
これら資源の現状について先生の見解を織り込みながら述べられました。

また、福山大学の拠点でもある瀬戸内海の漁業資源へと話しを展開され、
瀬戸内海の地理的特徴と世界に誇れる豊かな資源の恵みについて、
先生の調査体験を交えながら熱く語られました。

「豊かな海」と称される瀬戸内海の漁業資源を永続的に利用するためには、
①資源の状況を把握し、
②資源管理を行い、
③適当量の漁獲を徹底することが、重要であると述べられました。

資源を永続的に利用するために・・・
また、重要な漁業資源を増やすために行っている種苗放流においては、
自然界に放たれた魚介類の稚魚たちが育ってゆくことができる藻場や干潟、砂浜などの環境保全が重要であることを述べ、講座を終えられました。

会場からの質問に答える南教授
質問コーナーでは、瀬戸内海における代表種の資源量や養殖についてのみならず、
これからの食文化の発展に向けた取り組みについて一考を加える講座となりました。

私自身、この講座を聴いて思ったことは、
瀬戸内海の恵みを受けている我々が他の何処にもない地域特産種を再発見し、
此処からその素晴らしさを発信することが大事だ・・・と、つよく感じました。

瀬戸内の食文化を再認識し、「温故知新」を心に留め、地域の活性へと繋げてゆくこと・・・
そのことが、“地域に根差した福山大学”となり、地域とともに発展してゆく「グローバルな共進化への道」であると思いました。

(海洋生物科学科 Kenji♪)


学長から一言:南教授の学生思いの温かい人柄が、お魚の話しからもあふれ出る。。。おもしろいですねッ! もちろん、お話も、瀬戸内海の魚を食べて育った私にとっては、興味津々!!
ところで、下の写真、Kenji♪さんが、海洋生物科学科の因島キャンパスの近くで見つけた小さな春です!! 皆さんにも、お裾分け。。。