2017年度福山大学研究成果発表会を平成29年6月28日(水)に福山市ものづくり交流館(福山市西町1-1-1 エフピコRiM7F)で開催しましたので、その模様を報告します。
この研究成果発表会のポスターは、企画・文書課の三浦職員の力作です。
今回で第3回目となる研究成果発表会は、全5学部14学科、大学院4研究科の教員による研究成果を備後圏域の企業や高校生および地域住民の皆様に発信していくことを目的としています。
第1回 2015年度 福山大学 研究成果発表会開催!!
第2回プレリリース 産学連携の接点はここにあり!! -「2016年度福山大学研究成果発表会」開催-
第2回 備後圏域の皆さまに本学の研究成果をお伝えしました!
今回はポスターのキャッチフレーズを「備後ブランドの萌芽を探そう」としました。これは備後圏域でブランドに繋がる芽を探して、シーズとニーズのマッチングによる産学官金連携を深めることも開催目的の一つとしているからです。
また、福山大学は「未来創造人」育成を目標とするブランディング戦略方針を定めましたので、そのブランディング戦略に関係する研究成果も発表しました。
今回の研究成果発表会では特別講演が2演題、研究成果ポスターセッションが58題ありました。
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それでは、第一部の特別講演からご紹介します。
司会は、社会連携センターの都祭弘幸センター長(建築学科・教授)が行いました。
続いて、福山大学松田文子学長より、福山大学と広島銀行との連携企画による研究成果発表会は2回目になるとの紹介の後に、福山大学は今、備後地域の産学官民連携を推進し、地域の教育資源を最大限に活用して人間性を高め、地域を愛し、地域で活躍し、地域から国際社会につながる「未来創造人」の育成を目指していること、また、持続可能な地域社会の構築に向けて、全学をあげての研究ブランディング事業を立ち上げて多様な展開を始めていること、さらに、これと関連して「教育・研究支援基金」を創設して広く外部からのご寄付を仰いでいることなどの挨拶がありました。
最初の講演者は、一般財団法人ひろぎん経済研究所 理事 経済調査部長 岡崎裕一様で、「広島県の観光」と題して講演を行って頂きました。経済効果を上げるには宿泊する観光客を増やすことが重要で、そのためには素晴らしい景色を整備するなどの提案を講演されました。
次の講演者は、福山大学 研究担当学長補佐 仲嶋 一教授で、「瀬戸内の里山・里海学 ~生態系、資源利用と経済循環そして文化~」と題して、福山大学ブランディング研究プロジェクトについて講演をしました。
今なぜブランディングか?そのブランディングに向けて福山大学が行うべきこと、それによって備後地域の産学官民連携を推進し、地域の教育資源を最大限に活用して人間性を高め、地域を愛し、地域で活躍し、地域から国際社会につながる「未来創造人」を育成して地域貢献すること、そのために、里山・里海学を選択し、様々な事業を展開していることなどについての講演でした。
講演会場は、100人強の聴講者で満席となり、講演を熱心に聴講されていました。
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引き続き、第二部の研究成果ポスターセッションの様子を紹介します。
ポスター発表は、各学科及び里山・里海学プロジェクトに分けて配置しました。
研究成果ポスターセッションには、他大学、企業、コーディネータなど外部の方もお見えになり非常に盛況でした。
ブログで発表者全員を紹介するにはページが膨大になりますので、抜粋させていただきます。なお、研究成果発表会に合わせて作成した研究成果発表集と研究者情報一覧を福山大学のホームページに掲載していますので、どうぞご覧になってください。
Bisset Ian James准教授(国際経済学科)は「Can access explain foreign bias in Japanese mutual fund investments?」について発表しました。日本でのミューチュアルファンド投資の研究発表です。
赤澤淳子教授(心理学科)は、「児童養護施設入所児童における学習コンピテンス,学校の楽しさ,自尊心,問題行動-虐待の種類による検討」について発表しました。興味を持たれた外部の方に分かり易く説明していました。
後方には、「男女平等意識の継承-母親から娘へ-」を発表した青野篤子教授(心理学科)です。
青木美保教授(人間文化学科)が研究発表した「備後文化の継承を目指して─ 井伏文学・金属文化・「穴の海」伝説 ─」のポスターを読まれている外部の方です。
工学部長の香川直己教授(スマートシステム学科)は、「小型衛星プロジェクトにおける光リンクセンサーネットワークのための復調回路の研究開発」について発表しました。
田中 聡准教授(スマートシステム学科)は、「6足走行ロボットによる段差移動時の消費電力低減に関する研究」と「移動体用との衛星通信のための回線設計に関する研究」の2題を発表しました。
沖 俊任准教授(スマートシステム学科)は、「極座標系における移動ロボットの位置制御に関する一考察」の研究発表を行いました。この研究は、松田学長から紹介された「研究・教育支援基金」関連テーマです。22テーマが本学HPに掲げてありますので、ぜひご覧いただき、ご支援いただければと思います。
伍賀正典准教授(スマートシステム学科)は、「レスキューを題材としたシミュレーションのための次世代レスキューロボットの開発」の研究発表を行いました。この研究も、「研究・教育支援基金」関連テーマです。
写真中央に2人で相談している「スリットを有する土塗り壁の耐力特性に関する実験的研究」を発表した山田 明准教授(建築学科)と、「避難所体育館の熱環境改善に関する数値解析」を発表した伊澤康一講師(建築学科)です。
森田翔太助教(情報工学科)は、「音環境バリアフリーな音声信号処理に関する研究」について発表しました。山田 明准教授(建築学科)が興味をもって説明を聞いています。
内田博志教授(機械システム学科)は、「ドライバー心理に基づく安全運転支援システムの開発」と「環境負荷の少ない省エネルギーシステムの開発」の2題を発表しました。
前者の研究は、「研究・教育支援基金」関連テーマです。
小林正明講師(機械システム学科)は、模型を展示しながら「地域の交通問題を解消するための次世代小型モビリティの開発」の発表を行いました。
この研究も「研究・教育支援基金」関連テーマです。
山口泰典教授(生物工学科)は、「動物細胞培養用接着基質樹脂の開発と評価 ~ポリスチレンにない特性を求めて~」について研究発表を行いました。
松崎浩明教授(生物工学科)、秦野琢之教授(生物工学科)は、「アルコール発酵酵母Saccharomyces cerevisiaeへのセルラーゼ生産能の付与」について発表しました。菊田安至教授(生命栄養科学科)が代わりに説明?その説明内容を聞いている松崎浩明教授でした。
三輪泰彦教授(海洋生物科学科)は、「紅藻スサビノリの乾燥ストレスに関与する遺伝子の解析」の研究発表を行いました。
町支臣成教授(薬学部)、西山卓志助手(薬学部)は、「抗腫瘍作用を有する新規化合物の合成と探索研究」の研究発表を行いました。
町支臣成教授は任期満了となる昨年度までセンター長を務めていました。この研究も「研究・教育支援基金」関連テーマです。
新田祥子研究員(グリーンサイエンス研究センター)は、バイオマスナノファイバーゲルの医工学分野への応用」の研究成果を発表しました。
里山・里海学プロジェクト関係の発表コーナーです。
以下の発表写真は、里山・里海学プロジェクト関係です。
佐藤 淳准教授(生物工学科)は、「瀬戸内海 しまなみ沿岸生態系に眠る多面的機能の解明と産業展開」について発表を行いました。
松田学長に発表内容を説明しています。
これらの研究も「研究・教育支援基金」関連テーマです。
髙田浩二教授(海洋生物科学科)は、「マリンバイオセンター(水族館)を活用した博物館学的研究の実践」の発表を行いました。
北口博隆准教授(海洋生物科学科)は、「広島県東部海域のアサリ資源の回復を目指して」の発表を行いました。
有瀧真人教授(海洋生物科学科)は、「しまなみテッポウギスプロジェクトの現在と未来」、「シロギスをモデルとした卵質評価」の2題を発表しました。
特別講演の講演者の研究担当学長補佐 仲嶋 一教授(スマートシステム学科)は、講演内容の「瀬戸内の里山・里海学~生態系、資源利用と経済循環、そして文化~」をポスターにまとめて発表しました。
内田博志教授(機械システム工学科)は、「瀬戸内海の藻場の生物多様性涵養機能を探る海中・海上探査ロボットシステムの開発」の発表を行いました。
社会連携センター長の都祭弘幸教授(建築学科)です。昨日はパネルボードの組み換え、移動と配置、講演番号のセットやポスター掲示などの会場準備を行いました。研究成果発表会はハプニングもなく順調に進行し終えることが出来ました。
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来場者には、企業、他大学、コーディネーターの方などがお見えになっていましたので、この研究成果発表会から備後圏域でブランドに繋がる芽を探し当てて、シーズとニーズのマッチングによる産学官金の連携が深まるとともに、備後圏域の高校生や地域の皆様にも各学部の研究内容を具体的に理解して頂ける場となっておれば、関係者としてこの上ない喜びです。
学長から一言:ずいぶん盛りだくさんですねッ。。。さすが、総合大学です。。。ここから何が生まれるか、楽しみにしましょう!