今日は,学長から直々の依頼で,ある授業を取材することになっています。
その授業とは,「囲碁から学ぶ人間学」という共通教育科目です。ここで,共通教育科目とは何ぞやという話をし始めると,わき道に逸れてしまうので,簡単に一言で説明すれば,各学科で専門科目を履修する前に,全学生が共通して学ぶ科目ということになるでしょうか。共通教育科目には,必ず履修しなければならないものと,自分が選択して履修する科目の2種類がありますが,「囲碁~」は選択科目の一つです。
最初にこの依頼があったとき,正直戸惑いました。だって,囲碁は見たことはあっても,やったことはないし,そもそもどんなルールでどうなったら勝敗が決まるのかなどの基本的な知識が全くなかったからです。でも,学長からの依頼とあれば,答えは「はい」か「YES」しかないわけで・・・
授業は今日の4限ということですから,まずは昼休みの時間を使って予習をしました。“囲碁”“簡単”の二つをキーワードに検索をかけてみたところ,ヒットしたのは,日本棋院の「This is 囲碁 」というサイト。
ふむふむ,なるほど。解説が本当に簡単で,私でも囲碁が打てる気になってきました。
ところで,この授業が今年度から開設されたのは,昨年度10月の教養講座がきっかけではなかろうかと思われます。9月25日付の学長室ブログには,その教養講座についてと囲碁のいろはが詳しく書かれていますので,ぜひご参照ください。
というわけで,4限には,実際の授業を取材してまいります!
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授業参加してきました!
特別なことでもない限り,他の先生が講義されている授業に参加できる機会はないので,興味津々で臨みました。
場所は,あのCLAFT。私が行ったときには,すでに学生がペアになって座り,それぞれのペアの前には碁盤が。とっても本格的です。学生たちの様子から,楽しみにしている感じが伝わってきます。
授業では,まず,この科目の開講を熱望した松浦副学長から,導入の経緯とねらいについてお話がありました。
そして,講師のプロ棋士山本賢太郎先生の登場です。棋士というとお堅いイメージでしたが,先生は若々しくてとても素敵でした。
授業は,囲碁の歴史から始まり,囲碁のルールや囲碁の礼儀へと続きました。
囲碁の始まりは諸説あるそうですが,中国が発祥の地であるということが有力な説だとか。日本に伝来後は,最初は上流階級で広がり,その後,武士や庶民へと普及したとのことで,織田信長,豊臣秀吉,徳川家康など歴史上の著名な人物も囲碁をたしなんだそうです。
私も学生気分でノートを取りながら,話に聞き入ってしまいました。
最後は,囲碁に慣れ親しむための石取りゲームを行い,ペアで対決。
私もいらっしゃっていた日本棋院の森本先生にお相手をしていただき,楽しみました。
私は以前,患者様のリハビリの一環として将棋を勉強したのですが,その時は覚えることが多くてちんぷんかんぷん。でも囲碁はルールがシンプルでとても親しみやすかったです。お相手してくださった先生がとてもほめ上手で,石を置くたびに,「筋が良いですね」「いいですよ」と言ってくださり,思わず「私でも打てるのではないか」と錯覚したほどです。でもルールや構成がシンプルだからこそ,そこに奥深い何かがあるのだと思います。
授業は今後,盤の目を増やしながら,技術をアップするべく展開していくようで,19路盤(正式な碁盤と言ったらよいのでしょうか)で対局ができるまでの力が身につくようになるようです。授業の最後には,棋士としてとても有名な本因坊秀策という方の出身地が因島らしく,その記念館へも行くそうです。楽しみですね。
ところで,タイトル戦のタイトル料っていくらくらいだと思います?高いもので数千万円になるとか。すごいですね~
先日も,名人戦第2局が本学のすぐ近くの,広島県尾道市山波町にある西山別館で行われたそうで,そのタイトル料は3500万円だったとか!!
山本先生については,日本棋院のページに色々と情報が掲載されています。オフィシャルサイトもお持ちのようですよ。
最後に・・・碁が大好き&そしてとってもお上手な松浦副学長は,今週末,下記のようなイベントに参加されるとのこと。私も仕事さえなければ行きたいところです。それくらい囲碁は魅力的でした。
学長から一言:日本棋院の全面協力により、念願かなって、囲碁の授業が始まりました。中四国の大学では、初めてではないでしょうか。楽しみながら、汎用性のある思考力・分析力・態度の学修にも役立つと良いですね。