2016/02/27

海洋生物科学科の卒業研究発表会

2月22日(月)と翌23日(火)の2日間に亘って、
海洋生物科学科の卒業研究発表会が開催されました!!

ほぼ1年前にスタートを切った卒業研究の成果を、
思いっきり披露する大事な大事な発表会・・・

102名の緊張と息吹が、一つの教室に集結しました。

初日はまず、学科長の満谷教授から開会の挨拶があり、皆を励ますとともに、
自らの若き日の体験談を語って会場を和やかな雰囲気にしてくれました・・・(これで4年生の緊張も少しは解れたかな???)。

ドキドキの卒業研究発表会
さてさて、こうして始まった発表会。
初めは「食品衛生学研究室」の発表です。
海藻を有効利用するための分解酵素の探索や、巻貝からの生理活性物質の探索と作用など、
海洋資源の有効利用を目指した研究内容満載でした。
最初の発表とあって随分と緊張しているかと思いきや、みな堂々と成果を発表していました!!

2番目は、因島キャンパスに所属する「水族遺伝育種学研究室」です。
研究室の前には瀬戸内海が広がり、この立地条件を活かした研究は多種多様です。
魚に貝に、マダコやイカに、エビ・カニからゴカイ、動物プランクトンにまで至る幅広い研究テーマがつづきました。

お昼休みをはさんで・・・

3番目は、「海洋動物行動学研究室」。
最新の調査機器を駆使し、スナメリやナルトビエイなど野生の海洋生物の生態を解明しています。
明るく元気なプレゼンが、会場に花を咲かせました♪

4番目は、「海洋植物科学研究室」。
海藻類の環境適応機構の解明というミクロな分析から瀬戸内海の海藻類の分布というマクロな研究テーマによって、海の植物の世界を見せてくれました。

ここで、1日目は終わり。
そして、翌日・・・

5番目は、「アクアリウム科学研究室」から再スタート!!
因島キャンパスに在る附属水族館マリンバイオセンターで行った水生生物の飼育に関する発表が目白押し・・・。
卒業後は水族館の飼育員への道が決まってる学生もいて、魚たちを見つめる眼差しはキラキラしています♪

6番目は、「海洋環境保全再生学研究室」。
海洋環境と聞いて、まず頭に浮かぶもののひとつ・・・「赤潮」。
その発生防除を目指し、分析ツールを駆使したケミカルな研究内容です。
そして、水質環境との関連などを調べたフィールド調査の成果が披露されました。

お昼休みをはさんで・・・

7番目は、「水族病理学研究室」。
養殖や飼育の現場で問題となる疾病。
魚たちの病気を未然に防ぐにはどうすればよいのか?
餌の改良と免疫力向上、魚体に対する汚染物質の生理的影響の解明など、病理学のメスが節々に入っていました。

8番目は、「沿岸資源培養学研究室」。
瀬戸内海の有用種であるブリ、シロギス、シタビラメの種苗生産過程で起こる形態異常の防除を目指した基礎的研究や、金魚のあらゆる品種の形態的特徴など、魚を卵から育てることができる因島キャンパスならではの研究内容でした!!

最後は、「海洋動物発生学研究室」。
クラゲのオンパレード♪
クラゲを実際に飼育し、育ってゆく過程で起こる様々な発生メカニズムの解明を遺伝子レベルでとりくんでい解明しています。


2日間に亘った9つの研究室の発表会。
4年生は、この一年間で様々なことを学んだことと思います。
それは研究を行う上での戦略や実践、データ解析などは勿論のこと、
研究を遂行する過程で生まれた“不屈の精神”、“たすけあいの心”、そして“仲間への感謝”などなど・・・。

終わりの挨拶に立った南教授は、「この一年間の経験と体験が、将来にわたり皆の人生に必ず活きてくる」と語り、あと一月ほどで大学を卒業する学生との別れの辛さを話し、教え子を思うまなざしがじんわりと伝わってきました。

講評する南教授
この発表会は1~3年生も自由に聴講でき、たくさんの後輩たちが先輩の姿を目に焼き付けていました。
この先輩たちの姿を、自らののちの姿に重ねる想像が、彼らの“創造”へと発展するように、
我々教員もこの胸を熱くした素晴らしい2日間でした・・・。

(海洋生物科学科 Kenji♪)


学長から一言:瀬戸内にある本学の海洋生物科学科ならではの、すばらしい卒業研究のオンパレード!!!