今回は、人間文化学科4年生の大浦翔太君から届いた留学レポートをお送りします。
異国の地でさまざまな事を吸収しながら、充実した毎日を送っている様子がうかがえます。
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こんにちは。ソフィア大学に留学中の大浦翔太です。こちらでの生活も3か月が過ぎました。留学を決める前はブルガリアが世界地図のどこに位置するのか、母語や宗教は何なのかさえわかりませんでした。しかし、教育学部ではヨーロッパの教育について学べるということもあり留学を決意しました。
最初の1か月は寮を決めたり住民登録をしたり在留届を提出したりと、とにかく手続きで非常に忙しかったです。年配の方の多くは英語が話せず、郵便局やタクシー、レストランを利用するときはしばしば苦労します。今まで世界の共通語は英語で、英語が使えれば困らないと考えていましたが、国の経済状況や歴史、文化によって学校で学習してきた言語が異なるのだということにも気づかされました。しかし、それでも多くの人たちが英語を話すことができます。二十代の若者が英語を話せることは当たり前で、第三・第四言語まで使いこなす人も少なくないです。海外で仕事をして活躍するには、英語を使いこなせるだけでは不十分なのだと考えさせられました。
今学期の授業は先生との個人レッスンで行われています。“Education and Society”、“Education of Gifted Children”、“Experimental Pedagogy”など、日本では全く触れてこなかった内容の授業は、専門用語や人名など聞き慣れない言葉が出てきて大変です。しかし、将来教師になる上で非常に価値のある学習だと思っています。
寮は多くの学生が生活している地域にあります。同じ寮に住む人たちの国籍は様々で、東欧はポーランドやトルコ、西欧はイタリアやドイツなどです。ソフィア大学への留学生のほとんどが「エラスムス」というヨーロッパの留学プログラムを利用してきています。物価が安く、ビール1本が日本円にして約100円で購入できるため、みんなよくお酒を飲みます。家賃は月およそ4000円、サッカーの国際試合でさえおよそ700円で観戦できるなど、日本では考えられない値段です。
大学のトイレにはトイレットペーパーが備え付けられていなかったり、僕の住んでいる地域全体のお湯が2週間でなくなる時期があったり、日本での「当たり前」がブルガリアではしばしば通用しません。3か月が経ちようやく慣れ、様々な文化の違いを楽しめるようにもなりました。友達も増え、安価で国内外へ頻繁に旅行しています。最近では世界がものすごく小さく感じるほどです。
一年間の留学は気が遠くなるほど長く感じるかもしれませんが、過ぎてみるとあっという間だと思います。一期一会の出会いを大切にし、今こうやってブルガリアで生活できていることに感謝しながら、日々頑張っていきたいと思います。