2018/01/19

【スマートシステム学科】 三年次生の大実験「橋梁の安全を守れ」

こんにちは、工学部スマートシステム学科(フェイスブックはこちら)学長室ブログメンバー伍賀です。

スマートシステム学科3年次後期の学生実験「スマートシステム応用実験」の後半は、大実験として、今年は以下のようなテーマで年末より学生の皆さんが取り組んでいます。

「橋梁の安全を守れ!!」、ワンボードマイコンを用いたセンサネットワークシステムの構築。

昨年の大実験テーマは、インフラがヤバい インフラ崩壊から人命を救え! 、一昨年のテーマは 上空から目標点まで安全に移動するビークル(乗り物模型)の製作 でした。今年のテーマは昨年のものからプラスアルファした実用的なネットワークセンサの構築を目指しています。

今回は工学部棟3Fに片持ち梁の実験機材を持ち込み、ワンボードマイコンにRaspberry pi3 を使用し、これの外付け回路を製作することでインターネット経由で、橋梁(に模した片持ち梁)の揺れを計測し、警報を発令するようなシステムを製作するのが目的です。

 工学部棟3F(PC2室)
実験マニュアルより

少人数グループに分かれ、各班対抗形式でネットワークセンサシステムの製作に取り組みます。今、ホビーコンピュータ業界では熱い注目を集めている最新の Raspberry Pi ですが、通常のWindowsPCを使うのとは違って扱いこなすのには一苦労です。特に画像処理用のソフトウェア(Open CV)が重い・・・。インストールで数時間かかってしまい大変です。また、計測用のセンサ回路も自分たちで作らねばならず、まさにコンピュータ関連の総合力が試されます。

外付けセンサ回路を製作中

あれ・・・? 動かない・・・回路図間違ってない?

こちらは、RaspberryPiへのプログラミングに取り組んでいます。コマンド入力で設定変更、通信の確立、さまざまなソフトウェアのインストール。頭の中が文字列でいっぱいになってきますね。ガンバレ!
ワンボードマイコンと格闘中

こちらの班は、WindowsPCからTerminal ソフトを使ってRaspberrypiと連携。センサからの信号がRaspberrypiで取得され、ネットワーク経由でWindowsのTeminalソフトにやってくるところまで製作できました!
Teraterm経由でnanoエディタを開いてバリバリとプログラミング!

こちらが実験に用いる片持ち梁です。様々なセンサが張り付けてありますが、どのように活用するかは工夫次第。カメラで撮影した画像を画像処理プログラムで解析し、揺れの大きさを算出する・・・なんてことも可能です。ともかく、学生の皆さんの知恵の発揮しどころ、画期的なセンサネットワークシステムの誕生を期待したいです。

片持ち梁に力を加えて振動させています。

早くも完成した班も登場しました。橋梁実験担当の学生が梁に力を加えて振動させると、振動の情報が無線で離れた場所にある小型コンピュータに送られ、このコンピュータが異常振動だと判断すると警報音が響き渡ります!
(その様子を学科のFacebookに投稿していますので、ご覧ください!)
残りの授業でさらにシステムをブラッシュアップして欲しいですね!


学長から一言:今どきの工学部の授業の一端がよく分かりますネー。。。人間の知恵がコンピュータの力を、うまく引き出していかないと、スマートにはなりませんねッ!!!スマートシステムにするまでの泥臭い格闘が「ま・な・び」かな?